分析事例

X線回折法による微小領域測定

X線を細管(モノキャピラリー)を通して集束させることにより、百μmオーダーの領域を測定することが可能となります。以下にこの方法を用いてプリント基板上の特定部位をそれぞれ測定した事例を紹介します。
プリント基板上の測定部位を図1に、各部位の測定結果を図2に示します。従来法では測定領域は10mm×10mmであり、プリント基板を構成する結晶性成分(銅、硫酸バリウム、タルク、酸化チタン)が複数検出されるため、各成分の存在位置は特定できません(図2上段)。一方、モノキャピラリーによる微小領域測定では、図1に示したA〜Dの部分のみを個別に測定する事が可能であり、各測定部位の構成成分を知ることができます。

図1 試料測定部位
図1 試料測定部位
図2 試料各部位のX線回折プロファイル
図2 試料各部位のX線回折プロファイル