分析事例

LC-ELSDによる界面活性剤の分析

蒸発光散乱検出器(ELSD)は微粒子化した不揮発性化合物の散乱光を検出する検出器です。UV吸収のない化合物(界面活性剤や糖類など)を分析する場合、示唆屈折(RI)検出器を用いたり、誘導体化してUV検出する方法がありますが、ELSDは誘導体化等の前処理が必要なく、RI検出器よりも高感度に分析することができます。また、ELSDはRI検出器と異なり、グラジエント分析も可能です。ここでは、UV吸収を持たない非イオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)を測定した事例をご紹介します。

分析法

装置
HPLC島津製作所製Prominence(UV-VISシステム)
ELSD検出器島津製作所製ELSD LT-II
カラムODSカラム
図1 UV210nmのクロマトグラム
図1 UV210nmのクロマトグラム
UV210nmでは、グラジエント分析によるベースラインの上昇はありますが、UV吸収を持たないために非イオン系界面活性剤のピークは確認できませんでした。
図2 ELSDのクロマトグラム
図2 ELSDのクロマトグラム
ELSDではUV吸収を持たない非イオン系界面活性剤のピークを確認することができました。