分析装置紹介

X線回析装置X-Ray Diffractometer(XRD)

PANalytical社製 X’Pert PRO MPD

装置名
PANalytical製 X’Pert PRO MPD
装置の仕様
  • X線源:セラミックX線管球(封入管)
  • ターゲット:Cuアノード
  • 最大負荷:2.2kW
  • 検出器:一次元半導体検出器、比例計数管
  • 測定角度範囲:0.05〜160°(2θ)
可能な測定
  • Bragg-Brentano光学系(集中法反射)測定
  • Debye-Scherrer光学系(透過)測定
  • 微小部測定
  • 小角X線散乱(SAXS)測定

測定原理
物質に対してX線を照射すると、各原子から散乱X線が生じます。結晶性の物質(原子、分子等が規則的に配列した物質)にX線を照射すると、図1に示すBragg条件を満たす場合に各原子からの散乱X線が互いに干渉し強め合い、回折X線として検出されます。X線回折(XRD)分析では、試料表面に対してX線源と検出器の角度(θ)を同期して走査することにより、結晶構造を反映した回折プロファイルを取得します。

図1 Braggの回折条件
図1 Braggの回折条件

適用事例
XRDの回折パターンは各物質固有のものであり、既知物質であればデータベース検索により物質の同定が可能です。また、結晶化度、結晶の大きさ、配向等の結晶に関する情報の取得も可能です。