分析装置紹介

示差走査熱量計Differential Scanning Calorimeter(DSC)

写真

装置名
株式会社日立ハイテクサイエンス製
DSC7000X
装置の仕様
  • 測定温度:−150℃〜725℃ ※
  • 測定レンジ:±100mW
  • プログラム速度:0.01℃/min〜100℃/min
  • DSC感度:0.1μW
  • 解析ソフト:株式会社日立ハイテクサイエンス製 TA7000
  • ※ただし、試料が分解しない範囲での測定

示差走査熱量測定(DSC)は試料を基準物質とともに一定速度で加熱した時に生じる両者の温度差および熱量を測定することで、試料の相転移や化学反応を推定することができます。
図1のように加熱炉の中に試料と基準物質を置いて測定します。

図1 DSCの概略図
図1 DSCの概略図

現象得られる情報現象得られる情報
相転移等融解融解温度・融解熱化学反応硬化反応反応温度・
反応熱
結晶化結晶化温度・
結晶化熱
酸化反応反応温度・
反応熱
ガラス転移ガラス転移温度・
比熱変化量
分解分解温度
化学吸着・脱離吸着温度・
吸着熱
結晶転移転移温度・転移熱その他ミセル形成クラフト点・
熱量
蒸発・昇華蒸発・昇華温度熱変性変性温度・
変性熱
磁気相転移キュリー点等転移温度ゲル化・糊化ゲル化・
糊化温度
比熱容量

グラフ
図2 DSCによるIn測定例

図2のIn測定において、試料の融解による転移が現れており、それにより融点が分かります。