カネカグループの分析会社

分析事例

嗅覚測定(臭気指数・閾値)

概要

近年、多種多様の臭気が混合された複合臭の発生が増えてきました。これらに対応するには、従来個々の物質濃度で規制するだけでは多種類のにおい物質間の相加・相乗作用は加味されず、不十分である事が指摘されました。そこで、平成7年4月にヒトの嗅覚を用いて臭気を判定する臭気指数規制が追加導入されました。(環境省水・大気環境局大気環境課生活環境質 監修「嗅覚測定法マニュアル」より抜粋)
弊社では、大気の臭気指数、臭気濃度算出はもとより、本方法を応用し、未知閾値物質の閾値算出、各自動車メーカーの規格に対応した自動車内装材などの嗅覚測定も行う事が可能です。

臭気濃度とは、ある臭気を臭気が感じられなくなるまで薄めたときの希釈倍数
臭気指数とは、人間の嗅覚を用いて臭気の程度を数値化したもの
閾値とは、においを感知できる最小の濃度

パネルの選定

嗅覚測定法において、嗅覚を用いて臭気の有無を判定する者をパネルと言います。
パネルの選定は、パネル選定試験にて表1に示す5種類の基準臭を嗅ぎ分けられた嗅覚の持ち主をパネルとして選定します。

【試験方法及び選定基準】
  1. ①机を向かい合わせに並べ、間に衝立を置き試験者から手元を見えなくする。
  2. ②1~5までの番号を記入したにおい紙を5枚1組とし、試験に供する。
  3. ③オペレーターは、5枚のにおい紙のうち、2枚ににおいを付け、その番号を記録する。
  4. ④視覚により識別される事を避けるため、においを付けない紙(3枚)は無臭パラフィンに浸す。
  5. ⑤試験者は5枚のにおいを嗅ぎ、においを感じたと思う番号を2つ回答する。
  6. ⑥5種類の基準臭にて③~⑤の操作を繰り返し、全ての基準臭において2つ共正解した者を合格とする。
    尚、1種類の基準臭のみ不正解の場合は、不正解となった基準臭の試験を再度2回繰り返し、2回とも正解した場合は合格とする。
    ※合格有効期間は40歳未満5年、40歳以上は3年である。
物質名濃度におい質
A.β-フェニルエチルアルコール(10-4.0w/w)花のにおい
B.メチルシクロペンテノロン(10-4.5w/w)甘いこげ臭
C.イソ吉草酸(10-5.0w/w)むれた靴下のにおい
D.γ-ウンデカラクトン(10-4.5w/w)桃の缶詰のようなにおい
E.スカトール(10-5.0w/w)カビ臭いにおい

臭気指数、臭気濃度(排出口試料)

自動車内装材の嗅覚測定

【分析方法(三点比較式臭袋法)】
  1. ①オペレーターは試料を嗅ぎ、適当な希釈倍率(パネルの5名以上が正解となり、パネルに嗅覚疲労等の影響がない濃度)を設定する。
  2. ②①で設定した希釈倍率になるように調製した付臭袋1つと無臭の空気が入った袋を2つ用意する。
  3. ③パネルに、3つの袋の中からにおいのついている袋を嗅ぎ分けてもらう。
  4. ④正解した場合は試料を段階的に希釈していき、パネルが嗅ぎ分ける事ができなくなるまで繰り返す。
  5. ②~④を6人以上のパネルで行う。
【臭気指数算出】

三点比較式臭袋法にて、嗅ぎ分ける事のできなくなった希釈倍率により、臭気指数や閾値を算出します。

個人閾値算出=正解となった最大の希釈倍数と不正解となった最小の希釈倍数の対数値の平均
臭気指数算出=個人閾値の最大・最小値(各1名)を除き、残りのパネル(4名以上)の個人平均閾値の10倍
臭気濃度=10(臭気指数/10)

【計算例】
希釈倍率10301003001000個人閾値
(対数値)
対数値1.001.482.002.483.00
パネル A×------(1.00+1.48)/2=1.24最小値(カット)
パネル B3.24以上最大値(カット)
パネル C×--(2.00+2.48)/2=2.24 
パネル D×--(2.00+2.48)/2=2.24 
パネル E×(2.00+2.48)/2=2.24 

個人平均閾値=(2.24+2.24+1.74+2.74)/4=2.24
臭気指数=10×2.24=22
臭気濃度=10(22/10)=160

閾値算出

上記三点比較式臭袋法にて測定を行い、未知閾値物質の閾値算出も可能です。

【計算例】
希釈倍率1310301003001000個人閾値
(対数値)
対数値0.000.481.001.482.002.483.00
パネル A×----(1.00+1.48)/2=1.74最小値
(カット)
パネル B2.74以上最大値
(カット)
パネル C×(2.48+3.00)/2=2.74 
パネル D×(2.48+3.00)/2=2.74 
パネル E×--(2.00+2.48)/2=2.24 
パネル F×--(2.00+2.48)/2=2.24 

個人平均閾値=(2.74+2.74+2.24+2.24)/4=2.49
臭気指数=10個人平均閾値=102.49=310
においの閾値=におい成分の元の濃度(100ppm)/ 臭気濃度=100/102.49=0.32ppm

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