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分析事例

凍結レプリカ法を用いた液体の微細構造観察

ナノからミクロの領域、いわゆるメゾスコピックな領域の観察には、電子顕微鏡が広く用いられていますが、電子顕微鏡内は高真空であるため、溶液やゲルなどを直接観察することは不可能です。そのため、凍結レプリカ法を利用し、液体の微細構造の観察を行いました。
凍結レプリカ法とは、急速凍結した試料の割断面を作製後、その割断面上に薄膜を製膜し、割断面の形状を転写する方法です。この方法を活用することにより、液体の微細構造の可視化が可能となります。

図

凍結レプリカ法では、液体そのものと微細構造を有する粒子の存在状態の情報を同時に得ることができることから、医学・生物学分野に留まらず、高分子材料や含水試料、金属粒子が分散した液体、熱や電子線ビームに弱い試料および気泡(バブル)など、様々な分野での構造解析が可能となります。

ヨーグルト中の乳酸菌の観察

市販ヨーグルトのレプリカ膜を作製し、SEMによりヨーグルト中の乳酸菌の形態観察を実施しました。

ヨーグルト中の乳酸菌の観察 (A)ブルガリア菌(B)サーモフィラス菌
(A)ブルガリア菌
(B)サーモフィラス菌

ブルガリア菌およびサーモフィラス菌と推定される、明確に形態の異なる2種類の菌が観察されました。

ボディクリームの観察

流動性のあるW/Oエマルションのボディクリームのレプリカ膜を作製し、SEMによる形態観察を実施しました。

ボディクリームの観察ボディクリームの観察

図 ボディクリームを構成する成分から、セチルジメチコンコポリオール等の乳化剤や界面活性剤が、水系の球状物質(シクロメチコン、グリセリン、トレハロース等)を被覆していると考えられます。

金属ナノ粒子の観察

液体中に存在する大きさ数nmのジルコニア触媒粒子について、凍結レプリカ法で作製したレプリカ膜と滴下乾燥後の試料を比較しました。

金属ナノ粒子の観察2金属ナノ粒子の観察2

《試料提供》第一稀元素化学工業株式会社

前処理によって、粒子の分散・凝集状態に差がみられました。溶液中の状態を維持したまま試料作製を行う凍結レプリカ法では、一次粒子や比較的小さいサイズの凝集粒子が多く認められました。

  • 本件は、大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻大垣研究室との共同研究によるものです。
  • 学会発表:プラズマレプリカ法による溶液中の微細構造の観察
    (2012年5月14日 日本顕微鏡学会第68回学術講演会 於 つくば国際会議場)

形態観察 事例一覧

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