分析事例

O/W型エマルションの油滴構造および分散状態観察

エマルションは、水と油のように互いに溶解しない液相の一方が他の一方に微細な液滴として分散しているものを示します。水相と油相の割合や成分、エマルション粒子の大きさや連続相の種類などにより、皮膚に対する親和性や残留性、洗浄機能や感触を制御することができます。
これらの特徴を活かしてエマルションは、化粧品分野で多用されています。

本資料では、凍結割断レプリカ法-STEM観察により、化粧品のリキッドクレンジング剤中の水相と油相の分散状態を観察した事例を、ご紹介します。

分析試料

  • リキッドクレンジング剤(O/W型エマルション)

分析方法

試料を急速凍結後、凍結割断レプリカ法により観察試料を作製し、STEM観察を実施しました。
(凍結割断レプリカ作製装置:日本電子製EM-19501JFD-V、STEM:日立ハイテク製HD-2700)

分析結果

観察の結果、図1のとおり油滴粒子は数十nm~1μm程度の大きさで分散していることが確認されました。また、拡大観察により、油滴粒子はリポソームのような多重膜構造(黄色矢印)を有していることが確認されました。

図1 リキッドクレンジング剤のSTEM像
図1 リキッドクレンジング剤のSTEM像