分析事例

ポリオレフィン類の分子量測定

PE、PP(ポリエチレン、ポリプロピレン)などのポリオレフィン類は、常温では有機溶媒に溶解しませんが、140〜150℃の高温では芳香族系有機溶媒に溶解します。この温度でGPC測定(高温GPC測定)を行うことにより、PE、PPの分子量分布を求めることができます。GPC測定では溶媒に不溶な成分を分析することは困難です。従って、ポリオレフィン類を一旦高温(140〜150℃)でo−ジクロロベンゼンに溶融・ろ過し、ろ液を測定試料とします。以下に、市販PE試料3種の分子量を求めた結果を示します。製品により分子量分布の異なる材料が使用されていることがわかります。

図1 高温GPCによる市販PEの分析結果(RI検出)

図1 高温GPCによる市販PEの分析結果(RI検出)