分析事例

加熱脱着装置(ATD)-GC/MSによる定量

加熱脱着装置(ATD)を用いて、試料を直接加熱して発生するガスの定性・定量分析を行うことができます。この方法を用いた加熱発生ガス定量の利点として、以下が挙げられます。

  • 1)試料形状を問わずに試料から発生したガスを全量採取するため、高感度分析が可能(サブppmオーダー)です。
  • 2)少量の試料(数mg〜数十mg)で定量が可能です。
  • 3)任意の温度(室温〜400℃)で加熱温度、加熱時間(0〜999分)の設定が可能です。
  • 4)成分抽出に溶媒を使用しませんので発生ガス成分が溶媒に重なる問題は生じません。

(1)分析方法

試料を図1に示す加熱脱着装置専用のチューブに入れて加熱します。このチューブを図2に示す加熱脱着装置(ATD)にセットして分析を行います。

図1 試料をセットした図 図2 加熱脱着装置(PerkinElmer製 TurboMatrix)
図1 試料をセットした図 図2 加熱脱着装置(PerkinElmer製 TurboMatrix)

(2)ATD−GC/MS法の感度

樹脂をATD-GC/MS法で測定したGC/MS-TICと溶媒に溶解してGC/MS測定したGC/MS-TICを図3に示します。

図3 GC/MS-TICの比較
図3 GC/MS-TICの比較