分析装置紹介

蛍光X線分析装置X-ray Fluorescence Analyzer(XRF)

SII製SEA2220A型

エネルギー分散型

装置名
SII製SEA2220A型
装置の仕様
CCD試料観察、X線管球下面照射方式、Si半導体検出器

SII製SEA2220A型

波長分散型

装置名
リガク製RIX3100型
装置の仕様
X線管Rh(4kW)ほか、1次フィルタ5種自動交換、
スリット3種自動交換(標準、高分解能、超軽元素)

XRF(蛍光X線分析装置)は物質にX線を照射したときに発生する蛍光X線を検出し、物質の構成元素の分析を行います。原子核の周囲に存在する電子のうち、内殻電子の結合エネルギーに相当するX線(数eV〜数10eV)を照射すると、内殻電子が弾き飛ばされ(光電効果)、後に残る空孔に外殻からの電子が入るとともに外殻電子と内殻電子のエネルギー差に相当するX線が放射されます。これが蛍光X線です。
蛍光X線分析はX線で励起してX線を検出するため、試料を破壊することがなく、基本的に前処理も不要です。発生する蛍光X線を分光器と検出器で分光する際の機構の違いにより、波長分散型(WDX)とエネルギー分散型(EDX)の2種があります。前者は分光結晶を利用した大型装置であり、FからUまでの元素が高分解能で測定できます。後者は半導体検出器を利用する小型装置であり、スクリーニング分析に適しています。