分析装置紹介

全有機体炭素計Total Organic Carbon Analyzer(TOC)

アナリティクイエナ製TOC計

装置名
アナリティクイエナ製 TOC計 multi N/C 3100
装置の仕様
  • 測定成分:全炭素(TC)、無機体炭素(IC)、全有機体炭素(TOC)
  • 測定原理:燃焼-非分散形赤外検出器(NDIR)
  • 燃焼温度:950℃(最大)

原理

全有機体炭素計は、水中の炭素濃度(有機、無機)を測定する分析装置です。
燃焼酸化-NDIR(非分散形赤外検出器)方式により測定を行います。

TC(全炭素)測定
白金触媒を充填した燃焼管に試料を注入し、試料中の有機物や炭酸塩等を燃焼・分解して二酸化炭素に変換し、発生させた二酸化炭素を非分散形赤外検出器(NDIR)で測定します。
IC(無機体炭素)測定
IC反応液(りん酸)中に試料を注入して酸性とし、通気処理を行うことで、試料中のICのみを二酸化炭素に変換し、NDIRで測定します
TOC(全有機体炭素)
求めたTC濃度からIC濃度を差し引くことで、TOC濃度を算出します。

特徴

TOC(全有機体炭素)計は、水中に含まれる有機物を有機体炭素の総量として測定する機器で、水質汚濁の監視等様々な分野で水質を管理する指標として利用されています。
水中に含まれる有機汚濁物質の指標としてTOCの他に、BOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)があります。BODは、培養に時間がかかり、操作も煩雑で技術の熟練も必要となります。CODは1日で分析を行うことができますが、使用する酸化剤の種類や反応温度・反応時間等により分析結果に差が生じる場合があります。これに対しTOCは、操作も簡易で、短時間に精度良く分析を行う事が可能であり、連続測定にも対応しております。