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分析事例

ポリ塩化ビニルの水分測定

プラスチックは成形過程では高温になります。プラスチック中に含まれる微量の水分は、気化して成形体中に気泡発生させた熱分解の原因となり分子量を低下させるなど、その性能に大きな影響を及ぼします。そのためプラスチックの乾燥工程における水分管理は非常に重要です。
このプラスチック中の微量水分の測定には、水分気化法によるカールフィッシャー滴定法が最適であり、迅速(10〜30分)且つ正確に水分量を求めることができます。ここではカールフィッシャー水分測定装置を用いて水分気化法によるポリ塩化ビニルパウダー中の水分量を測定した事例を紹介します。

(1)試料加熱温度の設定

水分気化法ではプラスチックの種類に応じた適切な加熱温度を設定する必要があります。 加熱温度が低すぎると水分が完全に気化しないうちに測定が終わり、実際に含まれる水分量より低い分析値を与えます。また、加熱温度が高すぎると試料が加熱により分解し、カールフィッシャー滴定を妨害する物質が生じ正負の誤差を与える場合があります。
水分の気化温度とポリ塩化ビニルの融解温度約200℃を踏まえ、加熱温度を130℃に設定し測定を行いました。

(2)ポリ塩化ビニルの水分測定結果

表1 ポリ塩化ビニルパウダーの水分量

Entry試料中水分量(ppm)Mean(ppm)RSD(%)
1421.97462.15.40
2490.56
3469.09
4466.85
5461.97

ポリ塩化ビニルパウダー中の水分量(n=5)は表1の通りでした。
ポリ塩化ビニルは吸湿性が高く、パウダー状であることから静電気等にも注意が必要である試料ですが、RSD5%程度と良好な再現性を得ました。

電量法のカールフィッシャー分析法以外でもガスクロマトグラフィーでの測定も可能です。

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