KPFMは、試料の微小領域の表面電位を評価する顕微鏡です。図1-①のプローブと試料が接触していない状態からプローブと試料を電気的に接触させたとき、図1-②に示すように、両者の電位を等しくするために電位の高い側から低い側へ電子が流れ、プローブと試料間に接触電位差eΔV = φs-φpが生じます。この接触電位差を打ち消す電位ΔVを印加すると、プローブと試料の帯電が解消されます(図1-③)。このとき印加した電位ΔVの値から、表面電位の評価が可能です。
図1 KPFM模式図
図2に、AuとAlを蒸着したSiウエハのKPFMによる測定結果を示します。プローブとAu、Si、Alとの表面電位差が明瞭に確認されました。
図2 表面電位像(30×30µm)
KPFMは、トナーや触媒などの微細粒子の表面電位測定に有用です。