分析事例

ポリイミドの熱分解挙動の分析(TG-MS)

TG-MS(熱重量-質量分析)法は、試料のTG-DTA(熱重量示差熱分析)測定で発生したガスをオンラインでMS(質量分析計)へと導入し、ガスを分析する手法であり、試料の熱分解挙動、発生ガス種、およびこれらの発生温度範囲の情報を得ることができます。また、試料観察機能を用いることで昇温加熱時の試料の形状や色の変化をリアルタイムで観察することができます。
本資料では、ポリイミドの熱分解挙動を分析した事例を紹介します。

分析試料

  • ポリイミド(PI)フィルム

分析装置

  • TG-DTA:Rigaku製Thermo plus EVO2
  • GC-MS:Agilent製8890GC/ 5977B Inert Plus

分析結果

橙色のPIフィルムをHe雰囲気下で室温(35℃)~800℃まで昇温加熱した結果を図1に示します。540℃付近からPIフィルムの重量減少が観測され、それに伴って、COやCO2、熱分解成分であるPhenolやBenzonitrileが検出されました。また、試料観察画像では522℃付近からPIフィルムが徐々に橙色から褐色、黒色へと変化する様子や収縮を観察することができました。

PIフィルムが徐々に橙色から褐色、黒色へと変化する様子の画像 図1 試料のTG曲線、MSイオンサーモグラムおよび試料観察グラフの画像
図1 試料のTG曲線、MSイオンサーモグラムおよび試料観察画像

まとめ

TG-MS法により、試料の昇温加熱時に発生するガスの種類や重量減少の様子を把握することができます。また、試料観察機能により昇温加熱時の試料の色や形状の変化を確認できます。