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分析事例

NMRと多変量解析によるMBS樹脂の組成分析(2)

固体NMRの測定には交差分極(CP)とマジックアングルスピニング(MAS)を組み合わせたCP/MAS法が最も多く用いられています。この方法は,分子運動が遅い構造由来のピークが強調されるため,一般的に定量性がありません。今回は13C CP / MAS NMRと多変量解析(主成分分析)を組み合わせることで,MBS樹脂の組成情報を得ることができた事例について紹介します。

分析方法

試料(仕込みモノマー組成が既知であるMBS樹脂No.1~8)を3.2 mmφの固体NMR試料管に詰め,13C CP/MAS測定しました。得られたNMRスペクトルをバケット積分し,主成分分析に供しました。

結 果

得られた13C CP / MAS NMRスペクトルを図1に示します。

図1 No.4の13C CP / MAS NMRスペクトル(MMA / Bd / St = 35 / 30 / 35)(単位:wt%)

図1 No.4の13C CP / MAS NMRスペクトル
(MMA / Bd / St = 35 / 30 / 35)(単位:wt%)

Bdの分子運動はMMAやStよりも相対的に速いため,Bdのピークは本来の組成比よりも小さく観測されました。主成分分析に得られたスコアプロットを図2に示します。MMA組成,Bd組成,St組成をそれぞれCMMA, CBd, CStとしたとき,第一主成分はCMMA + CBd / CSt(mol%)と良い相関(R2=0.937)を示し,第二主成分はCBd(mol%)と良い相関(R2=0.910)を示しました。このように定量性を持たない測定データからも,組成の異なる試料の測定データと多変量解析を用いることで試料と組成情報の相関を得ることができます。

図2 スコアプロット

図2 スコアプロット

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