分析事例

プリン体の微量分析

プリン体はプリン骨格をもつ化合物(プリン塩基、プリンヌクレオシド、プリンヌクレオチド)の総称で、さまざまな食品中に含まれています。代謝により、痛風の一因と言われる尿酸へと分解されることから、注目されている成分です。弊社ではLC-MS/MSを用い、プリン体の微量分析を行うことが可能です。今回は、ビールや発泡酒をはじめとしたアルコール飲料中のプリン塩基4種(アデニン、グアニン、キサンチン、ヒポキサンチン)をご紹介します。

分析法

アデニン、グアニン
キサンチン、ヘポキサン

LC-MS/MS
装置:AB SCIEX製QTRAP5500
イオン化法:ESI法負イオンモード
測定モード:MRM

分析結果

今回測定したプリン塩基4種類は、第3のビールが低く、日本酒が最も高い結果となりました(表1)。
クロマトグラム例として標準液を図1に、ビールを図2に示します。

表1. プリン塩基定量結果 (単位:μg/100mL)

プリン塩基ビール発泡酒第3の
ビール
日本酒ワイン
アデニン1713020354
グアニン1314024061
キサンチン405447232658803
ヒポキサンチン182091002107

図1. TIC, PFPD クロマトグラム