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分析事例

トリグリセリドの定性分析

私たちが生きていく上で欠かせない栄養素の中で、特に重要な成分のひとつに脂質があります。脂質は私たちのからだにとってエネルギー貯蔵物質として重要な栄養素であり、また食べ物をおいしくしたり、食べやすくしたりするなどの役割も担っています。私たちが摂取する脂質のほとんどがトリグリセリド(TAG)であり、例えばオリーブオイルではその約93%がトリグリセリドです。ここでは、LC-MS/MSを用いたパーム油由来試料中のトリグリセリドの定性分析をご紹介します。

分析法

AB SCIEX QTRAP5500 システム画像

LC-MS/MS
装置:AB SCIEX製QTRAP5500
イオン化法:ESI法正イオンモード
測定モード:Neutral loss scan
Product ion scan

Neutral loss scanはプリカーサーイオンとフラグメントイオンの質量差を一定に維持してスキャンを行う測定モードです。これにより、特定の側鎖を持つ化合物の定性が可能です。

図1 Neutral loss scanのイメージ図

図1 Neutral loss scanのイメージ図

分析結果

Neutral loss scanによるトリグリセリドの定性分析結果より、パーム油由来試料にTAG50:1が含まれていることがわかりました。Neutral loss of 273.3はFA16:0(パルミチン酸)、Neutral loss of 299.3はFA18:1(オレイン酸)由来のスペクトルであり、この二つの強度比から、TAG50:1を構成する脂肪鎖はパルミチン酸2本とオレイン酸1本であることが推定されました。

図2 Neutral loss scan測定結果

図2 Neutral loss scan測定結果

次に、MS/MS測定により、m/z850.1のフラグメントイオンの確認を行いました。その結果、m/z577.5(パルミチン酸由来)とm/z551.5(オレイン酸由来)が2:1で検出されました。このことから、TAG50:1の構成脂肪鎖はパルミチン2本とオレイン酸1本であることが分かり、Neutral loss scanによる定性分析結果と一致することが確認できました。

図3 TAG50:1のMS/MS測定結果

図3 TAG50:1のMS/MS測定結果

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