大形チャンバー法放散試験は、小形チャンバー法と共に建材の揮発性有機化合物(VOC)の試験方法としてJIS規格化されています。さらにVOCによる室内空気汚染の問題が、建材や家具、家電製品などの生活用品にも波及しており、いくつかの業界団体においても大形チャンバーでの放散試験が規格化されています。
また、大形チャンバーは組立て済みの自動車部品などサンプリングバッグに入らないような大形試料の測定や、実車の室内を想定した試験にも利用可能です。
弊社では内容量2m3の大形チャンバーを2台所有し、各種の規格に基づいて建材、家電製品、家具、パソコン、自動車部品などのVOC放散試験を実施しています。また、チャンバー内の試料に通電した状態での放散試験も可能です。
図1 大形チャンバー概略図
大形チャンバー法放散試験では、試料をチャンバーに設置し、恒温・恒湿の清浄空気を流して一定時間後に試料から放散しているVOC成分を捕集した後に、HPLC及びATD-GC/MSによって定性・定量分析を行います。
写真1 バスシートの測定 |
写真2 パソコンの測定(通電状態) |