異物がフィルム表面に露出していない場合、SEMやSIMによる表面観察では確認することはできません。そのため、光学顕微鏡下でフィルムの表面にレーザーマーキング処理を施し(図1)、FIB加工により断面を作製しました。
図1 光学顕微鏡像
FIB加工により作製した異物断面のSEM観察及びSEM-EDX法による元素分析を実施した結果、異物はフィルム表面から約5μmの深さに存在しており、得られたX線スペクトルより、リン酸カルシウムが存在していると推測できます(図2,図3)。
図2 SEM像(傾斜した状態)
図3 X線スペクトル