分析事例

生体中の機能性成分の分析

当社では、機能性成分の有効性を評価するために、血漿や組織中の濃度測定をしてきました。
組織中の機能性成分の局在を知ることにより、より詳細に有効性の評価を行う事ができます。
今回は、コエンザイムQ10(CoQ10)の定量分析とイメージング解析(可視化)をした分析事例を紹介します。

CoQ10の定量分析・局在解析

還元型CoQ10摂取マウスと非摂取マウス(コントロール)の肝臓中の還元型CoQ10および酸化型CoQ10をMALDI-TOFMS(MALDIイメージングMS:MALDI-IMS)及びLC-MS/MSで測定しました。

表1 マウス肝臓中のCoQ10定量結果(μg/g wet weight)
  還元型CoQ10 酸化型CoQ10 総CoQ10
還元型CoQ10非摂取 2.4 3.5 5.9
還元型CoQ10摂取 17.3 68.0 85.3
イメージング画像(解像度 100 μm)

イメージング画像
福井県立大 平先生との共同研究

マウス肝臓中の還元型CoQ10および酸化型CoQ10のイメージング画像を取得し、イオン強度を比較しました。

⇒目的の成分が組織のどこに蓄積しているかを把握することができるので、より詳細に有効性の評価を行うことができます。

まとめ

  • 血漿や臓器組織中の還元型CoQ10および酸化型CoQ10を精度よく定量することが可能です。
  • 機能性成分の有効性評価として、血漿や生体組織中の定量分析やイメージング解析(可視化)を行うことができます。
  • イメージング解析は、植物の有用成分の探索や電子デバイスの劣化解析にも適用可能です。