図1 ミリングモデル図
BIBは、試料に遮蔽板を密着させ、遮蔽板から出ている部分をブロードイオンビーム(BIB:Broad Ion Beam)で削り、断面を作製する方法です。
加工時の加速電圧は2〜6kVの範囲で可変であり、断面に対して平行に近い状態で試料に照射するため、イオンダメージの少ない平滑な断面を得ることができます。
FIBと比較すると加工位置精度は劣ります(数十μm程度)が、低ダメージで、広範囲(最大1mm程度)を加工可能です。
セラミックスや高分子等、硬さの大きく異なる物質が混在している試料でも、良好な断面が作製可能であり、SEM観察や元素分析の前処理法として有用です。
また、試料ステージを冷却し熱ダメージや再析出を減少させ、より幅広い材料への応用も可能です。