分析装置紹介

熱分解ガスクロマトグラフ質量分析装置Pyrolysis Gas Chromatography Mass Spectrometer(Py-GC/MS)

Py-GC/MS

熱分解装置

装置名
日本分析工業製 JCI-22型
装置の仕様
  • 加熱方式:キューリーポイント加熱方式
  • 加熱温度:160℃〜1040℃

GC

装置名
Agilent Technologies製 6890N
装置の仕様
  • 温度範囲:室温+4℃〜450℃

MS

装置名
Agilent Technologies製 5973N
装置の仕様
  • イオン化法:EI法
  • 質量測定範囲:m/z1.6〜800amu

熱分解装置(キューリーポイントパイロライザー)は、高分子試料を特殊な金属組成を有する強磁性体(パイロホイル)に包み、一定の温度で分解する装置です。 パイロホイルは高周波が印加されると、瞬間的に一定の温度まで加熱され、その温度で強磁性体から常磁性に変化します。 このとき高分子試料は急速に熱分解され、気化した熱分解生成物は、オンラインでGCに導入され、MSで検出されます。熱分解生成物のMSスペクトル検索結果から、もとの高分子の化学構造を解析することができます。

熱分解装置の特徴を以下に示します。
  • 1)1mg以下の微量試料でも分析が可能です。
  • 2)不溶性試料(ゴム等)も前処理なしで容易に分析できます。
  • 3)パイロホイルの熱分解温度まで瞬時に加熱されるため、再現性が良好です。
  • 4)熱分解温度が広範囲(パイロホイル:150℃〜1040℃,約20種類)で、分析目的に近い熱分解温度に設定できます。