示差走査熱量測定(DSC)は試料を基準物質とともに一定速度で加熱した時に生じる両者の温度差および熱量を測定することで、試料の相転移や化学反応を推定することができます。
図1のように加熱炉の中に試料と基準物質を置いて測定します。
図1 DSCの概略図
現象 | 得られる情報 | 現象 | 得られる情報 | ||
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相転移等 | 融解 | 融解温度・融解熱 | 化学反応 | 硬化反応 | 反応温度・ 反応熱 |
結晶化 | 結晶化温度・ 結晶化熱 | 酸化反応 | 反応温度・ 反応熱 |
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ガラス転移 | ガラス転移温度・ 比熱変化量 | 分解 | 分解温度 | ||
化学吸着・脱離 | 吸着温度・ 吸着熱 |
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結晶転移 | 転移温度・転移熱 | その他 | ミセル形成 | クラフト点・ 熱量 |
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蒸発・昇華 | 蒸発・昇華温度 | 熱変性 | 変性温度・ 変性熱 |
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磁気相転移 | キュリー点等転移温度 | ゲル化・糊化 | ゲル化・ 糊化温度 |
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— | — | — | 比熱容量 |
図2 DSCによるIn測定例
図2のIn測定において、試料の融解による転移が現れており、それにより融点が分かります。