塩化ビニル樹脂分析

組成分析

  • ポリ塩化ビニルは種々の添加剤を混ぜることで様々な用途(軟質・硬質)に使用できます。
  • 配合される成分の数が多くその分析には技術力が必要です。
配合成分 成分名
基材樹脂 PVC、CPVC、P(VA/VAc)
強化剤 MBS、ABS、架橋PVC、CPE
加工助剤 アクリル系樹脂
可塑剤 フタル酸エステル、アジピン酸エステル、エポキシ化大豆油(ESBO)
充填剤 炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等のSi系化合物
滑剤 炭化水素系、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸
安定剤 有機すず系、Ca/Zn系、Ba/Zn系、鉛系
紫外線吸収剤 ベンゾトリアゾール系 (Tinuvin P)
酸化防止剤 ヒンダートフェノール系 (Irganox1076、Irganox1010)
難燃剤 アンチモン系、リン酸エステル

組成分析は、塩ビ樹脂と種々の添加剤を溶剤分別、ろ過、遠心処理などの手法で分離する前処理の技術が重要となります。

得られた画分のうち樹脂の分析はIR、NMR、樹脂の分子量分析はGPC、添加剤の分析はIR、GC/MS、NMRを用います。

特徴的な元素を含む添加剤の分析には蛍光X線法などの元素分析も使用します。

また添加剤のうち強化剤はPVC以外の樹脂をPVCに配合して使用されているものが多く、その分析には熱分解GC/MSを利用します。

塩化ビニル樹脂製品の組成分析フロー例

塩ビ製品に利用される多様な添加剤について、塩ビメーカーの分析センターとしての知識と経験を活かした組成分析サービスを提供します。

組成分析フロー例の図

溶剤分別と機器分析とを組み合わせ詳細な組成を明らかにします。

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