塩化ビニル樹脂分析

形態観察

塩ビフィルムの形態観察

ウルトラミクロトームと染色による前処理技術により精細なTEM像を提供します。

塩ビフィルムに配合した強化剤がどのように分散しているかを知ることは、フィルム製品の物性を改善する上で重要です。強化剤の形態、分散状態はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察することが可能です。強化剤として異なる2品種のMBS樹脂を分散した塩ビフィルムのTEM像を示します。品種により形態、分散状態が異なっており、強化剤 Bでは約250nm(0.25μm)の凝集肥大粒子が存在することが判ります。

塩ビフィルム(強化剤 A)
塩ビフィルム(強化剤 A)

塩ビフィルム(強化剤 B)
塩ビフィルム(強化剤 B)

塩ビフィルム中の強化剤の形態、分散状態評価がTEM法により可能です。

形態観察(塩ビのゲル化評価)

塩ビの物性を十分に発現させるには、塩ビ粒子のゲル化(溶融・融着)が重要になります。このゲル化については、進行するに従い塩ビ粒子の粒径が小さくなることから、前処理としてアクリル樹脂を含浸させて塩ビ粒子を分断し、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察することで評価が可能となります。

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